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ロブ・ハルフォードの事が大好きなみんなのペインキラーを聴いてみよう

HR/HMのジャンルを語る上でどうしてもはずせないバンドや人物、出来事などがいくつかあります。

その一つがロブ・ハルフォード御大ではないでしょうか。

実際、ヘヴィ・メタルを語る時に、彼を素通りするわけにはいかないということが、全世界の共通認識として定着していると思います。


でロブ・ハルフォードって誰よ?

例えば、ベビーメタルをきっかけにメタル・サウンドに触れた皆さん方にしてみれば、いくらメタル・ゴッドだと説明されても、スキンヘッドのおじいちゃんにしか見えないでしょう。

ゲイをカミングアウトしているロブは、元々ジューダス・プリーストという英国のバンドでフロントマンを務めていました。

 ヘヴィメタルの根源的な存在であったにも関わらず、90年代には当時台頭してきたグランジやモダン・ヘヴィネスといった音楽的志向に傾倒し、なんどジューダス・プリーストを辞めてしまいます。

 最高最強のヘヴィメタル・アイコンだったロブを失ったジューダス・プリーストは新ヴォーカリストを迎えアルバムを発表しますが、これがまたモダン・ヘヴィネス寄りで「あんたらまでナニやってんの……」という感じでした。

一方ロブは、無名の若手ミュージシャンを集めて、自らも短パンをはいてパンテラみたいなバンド「ファイト」を結成します。

これはこれでカッコイイ音楽なんですが「ナニもあんたがそんな音楽をやらなくても……」とファンはしんみり悲しみました。

で数年間、ソロやったり新バンド作ったりなんやかんやあって、ジューダス・プリーストに復帰します。

誰もが待ち望んだゴッドの帰還です。

以来、メタルゴッドとして君臨し続けているワケなんですよ。

 ザックリ説明するとこんな感じです。

脂が乗り切った時代の名曲「ペインキラー」

ロブがジューダス・プリーストを脱退する直前の12thアルバム「ペインキラー」のタイトル・トラックは、歴史的名曲です。

丁度このアルバムの制作に合わせて加入したドラマーのスコット・トラヴィスがいい仕事してるんですよねー。

この曲がどれくらいイイかって話は今回はチョットこっちに置いておきます。

この名曲、色々のバンドによってカバーされまくってるんですよ。

やっぱみんな大好きなんですよねペインキラー。

今回は「みんなのペインキラー」を紹介してみようと思いますよ。

PAINKILLER / DEATH

今は亡き、チャック・シュルディナー率いる伝説のバンド「デス」によるカバーです。

80~90年代のデス・メタル黎明期を支え音楽性の発展に大いに貢献した、デス界隈最重要バンドでした。

アレンジは殆ど原曲を踏襲していますのでその部分での変化は希薄なのに、チャックの声で歌うと個性満開で流石、と思わされます。

PAINKILLER / DARKEST HOUR

https://www.youtube.com/watch?v=oxv-4pz60F0

アメリカのメタルバンド、ダーケスト・アワーです。

まあ、なんというか丁寧なカバーって感じですね。

ハイトーンを使わない歌唱なら、彼等のカバーがカッコイイなと思います。

演奏はとっても巧いですけど、原曲にかなり忠実なので特筆すべきはないかな。

サビの合唱はいいアイデアですね。

ライブで盛り上がりそう。

PAINKILLER / ANGRA

ブラジル・メロスピの雄、アングラのカバーです。

とてもテクニックのあるバンドなので難易度の高い曲をなんなくこなしている印象のカバーです。

ただあまりに無難なカバーなので、ヴォーカル以外に聴きどころが少ない残念さもうっすら漂いますが。

レコーディングしている本人達はきっと楽しかったでしょうねー。

PAINKILLER / DEBAUCHERY

ドイツ産デス・メタルバンドのデボーチェリーのカバーです。

とにかく原曲を出来る限りいじらないで一生懸命カバーしているのが好感もてますね。

大好き感溢れる微笑ましいカバーです。

サウンドプロデュースもなかなか良好ですな、うん、いいよコレ。

PAINKILLER / CHTHONIC

台湾ブラック・メタル・バンドのソニックも気合のカバーです。

のっけからリズムアレンジが違うなーと思っていたらブラスト・ビートで開幕。原曲への敬意をしっかり払いながら自分達ならではの音楽性に引き寄せる事に成功している、と思います。

リズムの安定感も素晴らしいですね。

この曲をきっかけにアルバムを聴いてみたくなりませんか。

様々な楽器をアレンジに組み込む方法論もこのテのバンドにしては珍しく、野心的ですね。期待。

PAINKILLER / SARATOGA

スペイン産王道クサメロ・バンドのサラトガもペインキラーです。

このバンド、純然たる超王道のパワー系クサメロを得意とするバンドで、NWOBHMの流れに一番近いっちゃあ近いんですけど、如何せん他のカバーに比べるとあまりに普通というか個性を感じにくい上にサウンドも軽めなので、ほんのり残念な感じです。

真面目にカバーしてるんですけどね。

PAINKILLER / KIDS

17歳の少年達がカバーしました、みてーな。

ちょっとタドタドシイながらもイントロでは「おなかなかいいじゃん」と、自分の子供を観るかのような感覚でニヤニヤしてしまいます。

さて歌は?と期待していると、盛大にコケます。

が、心意気は買えますよ。

まあ聴いてやってください彼等のやる気だけは本物です。

PAINKILLER / BATHTUB SHITTER

さて最後はいよいよ日本のバンドです。

グラインド・コアの雄バスタブシッターだってペインキラーをカバーしちゃいますよ。

このカバーが今回紹介する中で一番クリエイティブといえる、かもしれません。

ここまで破壊と創造をやっちゃうのがグラインド魂ってヤツです。

あそうそう、クリーピング・デスを知らないメタル初心者の方には以下の動画もどうぞ。

知ってると倍楽しめますから。

最後に

世界中のヘッドバンガーズがいかにペインキラーを、ジューダスを、ロブを愛しているのか、判っていただけたでしょうか。

こういう存在なんですよ、あの声の高いつるつるじいさんは。

とりま、アルバム「ペインキラー」だけは聴いておいてください。

是非とも死ぬまでに。■■