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もう、伝承芸能になって欲しいなって思っている、人間椅子については

今日の一曲-055

1993
なまけ者の人生 / 人間椅子

人間椅子が昔から大好きです。

こういうと、人間椅子を中途半端に、例えば容姿だけとかを知っている人からは眉をひそめられるコトが多いんです。

ああイロモノ好きなんだ?とでもいいたいのでしょうか。


これはある意味わかりやすい反応で、つまりはイカ天出演時のビジュアル・イメージのみで判断しているんですね、と。

伝説的深夜TV番組「いかすバンド天国」からは、番組によって発掘された無名ミュージャン達が数多くデビューし、現在でも活躍している人が少なくないんです。

人間椅子はそんな、イカ天出身のバンドなのです。

青森出身の彼らの音楽世界は、和製ブラック・サバスという表現がとりあえずは判りやすいでしょうか。

もちろん、それは失礼な話だと承知しています。

単純にブラック・サバス的と表現できるような底の浅いクオリティでは決してないし、むしろ「日本語で紡がれるヘヴィ・メタルのカッコよさ」を追求しているバンドとしては、国内トップクラスなんじゃないかなと思います。

彼らの歌は基本的に日本語のみを使っています。

基本的というのは、例えば「ヘビー・メタル」という単語は使うし「ダイナマイト」という単語も、つまり和製英語化した単語は使うという意味です。

まかり間違っても「抱きしめてくれ Hole Me Tight」みたいなコトを歌ったりはしないという意味、いやいいんだけどさ別に歌っても。

彼らの日本語はとても美しい

不器用な、でも男っぽいカッコよさが漂っていて、耽美的な甘い香りさえも纏っています。

それはまるで、昭和の退廃的文学作品を読んでいるかのようで、しかしどこまでいっても果てしなくヘヴィ・メタルです。

そう、彼らは徹頭徹尾ヘヴィ・メタル・バンドなのです。

エキセントリックなビジュアル、リズムを主体としたリフ、プログレッシヴな曲構成と展開、なによりサウンドの質です。

こんなにもヘヴィ・メタルを追求し続けているバンドは、そうそういないと思います。

今回はかなり古い曲を紹介しましたが、彼らまだまだ現役で去年もニュー・アルバムを発表したばかりです。

めちゃくちゃ多産バンド

1~2年に1枚くらいのペースで作品を発表し続けている、ストロングなグループでもあります。

それって凄まじいバイタリティを必要とする行為で、そうそうできるコトじゃないなって思います。

僕は何度かかれらのライヴに参戦したコトがあって、3ピース・バンドの醍醐味満載、素敵なショウだったのを思い出します。

最後に

青森弁の暖かなユルめのMCも味わい深くて大好き。■■


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