’80年代末期の熱病「バンドブーム」を代表する50バンドの名曲

「バンド・ブーム」という単語をご存じですか。

読んで字の如く、バンドという存在そのものが流行となって、日本中がバンドという存在に夢中になった歴史的事実、といえばその通りですが、その時代をリアルタイムに知らない人々にとっては、その異常性や熱量が想像できないんじゃいかなと思うんですね。

僕は1970年代生まれですので、この’80年代後期のバンド・ブームを10代で過ごしたドンスバ世代です。

さてそんな’80年代後期バンド・ブームを、いっちょ振り返って文章化し残しておくか、と思い立ったので、どうぞお付き合いくださいませ。

当時を知る方々には懐かしいんでいただけるかと思いますし、若い方々には意外な事実をしるきっかけとなるかも知れません。

目次

’80後半のバンド・ブーム前夜

さてバンド・ブームというと、多くの場合で’80年後期から1990年の「あの時代」の事をイメージすると思うのですが、実はこのブームは初めての事ではありません。

というのも、1960年代にはベンチャーズがもたらした、サーフ・ミュージックのバンド・ブーム(エレキ・ブーム)がありましたし、1960年代中期にはグループ・サウンズ(GS)という名のバンドがブームとなりました。

1970年代に入ると、ジャパニーズ・メタルの始祖ともいえるLAZY(レイジー)が結成され、和製メタルや和製ロックのバンドが出現し始めます。

そして’80年代初頭~中期にはヘヴィ・メタル、パンク、ハードコア・パンクのバンドが次々とデビューを果たしますが、この時点ではブームと呼べるほどの勢いはありませんでした(またいずれこの時代のことは書きたいと思っています!)。

【おまけ】インディーズ御三家

そんな時代に、新たな存在として「インディーズ」という概念が登場し始め、のちの’80年代後期バンド・ブームへと繋がる、重要なミュージック・シーンを作り上げていきます。

「インディーズ御三家」という単語も生まれ、その3バンドはバンド・ブームを考える上でも見過ごせないのでごサラリと紹介しましょう。

LAUGHIN’ NOSE(ラフィン・ノーズ)

インディーズ・シーンで最も重要な役割を果たしたのは、ラフィン・ノーズかもしれません。

1981年に結成され、早い段階からジャパニーズ・パンクの礎を作った功績もさることながら、バンド自身が自分達でレーベル(AA RECORDS)を作り音源を販売したという行動が、それ迄の音楽産業の在りように大きな変革をもらたしました。

正にインディーズ・シーンの夜明けです。

1991年に一度解散しますが1995年には復活、現在現役のバンドです。

Broken Generation (1985)

THE WILLARD(ザ・ウィラード)

1982年結成、1985年には1stアルバムを発表しますが、このアルバムがまさかの20,000枚超えのセールスを果たし、御三家と呼ばれることになります。

1986年には待望のメジャー・デビューを果たすも、’80年代後期のバンド・ブームには上手く添い遂げる事が叶わず、不遇な時代を過ごしました。

がしかし、バンド活動は止まることがなく、2021年現在も存在しているんですよ。

当時としては比較的珍しかったフェイス・ペイントがこのバンドの特徴で、フラットバッカーや筋肉少女帯と同様、こうしたルックスの先駆けでした。

Sticky Vice (1984)

有頂天(うちょうてん)

最後はナゴム・レコードの創始者である「ケラ」氏が率いる有頂天です。

当時の他バンドがパンクやロックのストレートなビートに乗せた楽曲が人気を集める中、ニューウェーブやテクノの要素を取り入れ、変則的な構成の楽曲も多くかなり個性的な存在でした。

のちに演劇的な要素も取り入れつつ1986年にはメジャーデビューを果たしますが、大きな成功を収める事はなく1991年に解散してしまいます。

ナゴム・レコードという集団は当時、若者の情報発信手段としてインディー・レーベルが最先端であった頃の金字塔でした(この件もいずれ書きたいと思います)。

べにくじら (1986)

1988年遂にバンドブーム到来

バンド・ブームがいつから始まったとするかは、確定的な情報はありません。

’80年代後期から’90年代初頭と表現するのが一般的だと思いますが、僕は敢えてバンド・ブームは1988年に始まり1992年に終わったと定義したいと思います。

その理由は、この4年間に数多くのバンドがメジャー・デビューを果たし又は人気のピークを迎えたという点と、1992年を境にこれらのバンドが次々の活動休止や解散した為です。

併せて1992年から、バンド・ブームの文法から外れるバンド群が新たにメジャー・デビューを果たしていった事も、明らかにシーンが変わったという感覚が当時ありました(このエントリの最後に、それらのバンドについても軽く触れたいと思います)。

では当時のバンド群を、筆者の勝手なカテゴライズに分類して紹介したいと思います。

あくまで一部ですが、それでも総勢50バンドです!

ついてきてね!


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