あなたが死ぬ迄に絶対聴くべき名盤13選 -スラッシュ・メタル黎明篇-

どうにも偉そうなタイトルを付けてしまいました。

でも、メタル初心者はこの2020年の世の中でも居るハズですので、彼等の手引きとなってくれる事を願って真面目に書いてみたいと思います。

名盤13選 -スラッシュ・メタル黎明篇-

当たり前ながら個人的な趣味全開ですから、この13選はおかしいなと思われたヘッド・バンガーズ諸氏はどうかご容赦を。

あそうそう、ランキングではなく、紹介する順番は特に意図しませんので悪しからず。

では、行ーってみましょうー(byアールさん)。

1984
RIDE THE LIGHTNING / METALLICA
ライド・ザ・ライトニング / メタリカ

メタリカでスラッシュ・メタルという冠を付けるのなら、1984年発表の2ndアルバムである本作だと思います。

ドラマチックなアコースティック・ギター・イントロの美しさ、その直後に切り込んでくるクレイジーなスピードのリフが最高にカッコいい「ファイト・ファイア・ウィズ・ファイア」で幕開けるこのアルバムは、どう考えても歴史的名盤としか言い様がありません。

初期ファンの方々は本作をメタリカ最高傑作とする事も珍しくありませんよね。

いまだにライヴで演奏される名曲揃いなのもオススメしたいポイントです。

1986
REIGN IN BLOOD / SLAYER
レイン・イン・ブラッド / スレイヤー

はい、お察しの通り最初の4バンドはBIG4からでして、避けようがないのでちゃんと飲み込んでくださいね。

スレイヤーも結成初期メンバーのアルバムはどれも捨て難いのですが、スラッシュらしさと高い完成度という意味で、1986年発表の3rdである本作を。

爆速で走り抜ける作品でして、10曲収録ながらトータルたったの29分04秒です。

しかし勢い一発だけの花火などという事はなく内容は超特濃、曲のアイデアや密度がエゲつないので、是非聴いてください。

明後日の方向にメロが飛んで行ってしまうギターソロも、彼等の魅力です。

1987
AMONG THE LIVING / ANTHRAX
アマング・ザ・リヴィング / アンスラックス

アンスラックスは、時期によってまあまあ音楽性に変化のあるバンドですよね、ガラリと変わってしまった事は無いまでも。

が、スラッシュ然としたアルバムとなれば、この1987年発表の3rdかなあと思います。

BIG4の中では、最も早い段階でグルーヴとの融合に着手したのは彼らで、チャーリー・ベナンテのドラミングが、スラッシーでありながらややハネているんですよ。

リフ職人、スコット・イアンが聴かせてくれるガッチガチの硬質なバッキング・ギターも超カッコいい!

こんなの聴いたらどうやったって体動いちゃうよね。

1986
PEACE SELLS …BUT WHO’S BUYING? / MEGADETH
ピース・セルズ…バット・フーズ・バイング? / メガデス

メタリカをクビになったデイヴ・ムステインの恨み節から生まれたのがメガデス。

結成当初からインテレクチュアル・スラッシュ(知的なスラッシュ)なる音楽性を標榜していた彼等の、テクニカルで冷徹な刺々しさに満ちたギター・リフが印象的なアルバムです。

また、サイド・ギタリスト、ドラマーは、メタル畑の人ではない事も特徴の一つで、メタルの文法にはない独自の味追加に成功しています。

独特のリズム・チェンジ、ちょっと変わったリフ、変わった作曲のGソロ、テクニカルなフィル・インなどなど聴きどころが満載です。

一聴あれ。

1989
FABULOUS DISASTER / EXODUS
ファビュラス・ディザスター / エクソダス

BIG4とくれば、ベイエリア勢も捨て置けません。

ここからしばらくベイエリア・スラッシュの紹介が続きますが、エクソダスからは1989年発表の3rdアルバムを。

彼等はデビューアルバムから演奏技術が安定したバンドで、本作ではサウンドの作り方も各段によくなりアルバムの質が急激に上がりました。

とにかく、リフが超キャッチーなんですよね。

異常な程頭を振りやすいリフが、程よく複雑で耳馴染みが良いという、絶妙なバランスです。

中毒性高いですよ。

1989
PRACTICE WHAT YOU PREACH / TESTAMENT
プラクティス・ホワット・ユー・プリーチ / テスタメント

米西海岸のスラッシュ・メタル・バンドは、ザクザクと刻むギター・リフが共通した特徴、こうした音像の事をベイエリア・クランチと呼んだんですね。

テスタメントも例に漏れず実にクランチーな楽曲を発表していました。

初期の名盤である1989年発表の3rdを紹介します。

ギターのザックザク感に加えて特徴的なのは、なんといってもヴォーカリスト、チャック・ビリーの声です。

元々メタル系ミュージシャンではなかった彼の歌唱は、咆哮でありながらもちゃんと旋律を歌っている上に、その声が太く力強いのが魅力です。

シャウトよりも、咆哮。

1989
AGENT ORANGE / SODOM
エージェント・オレンジ / ソドム

ジャーマン・スラッシュ勢の彼らも、キャリアの長いバンドです。

初期のこのアルバムは1989年発表の3rdで、荒削りですがソコが魅力でもありますね。

しかし凄まじい疾走感のある曲が満載で、スリリングな展開が矢継ぎ早に繰り出されます。

ベーシスト兼ヴォーカリストの、トム・エンジェルリッパー以外は、しょっちゅうメンバー・チェンジしまくっているバンドでして、事実上トムのソロ・プロジェクトみたいな感じです。

1980年代初頭から活動を続けていますが、基本的に音楽性は変わっていません。

サウンドやテクニカルな面での洗練は当然ありながらも、初期からスピーディーで攻撃的な作風を、貫いています。

最初期は疾走というより暴走している感もあって好みの別れるところでしたが、本作はソング・ライティングも、楽曲の構成も格段に向上した名作です。

これまでスルーしていた方にも、オススメしたい、初期スラッシュを代表する名盤ですよ。

1990
COMA OF SOULS / KREATOR
コーマ・オブ・ソウルズ / クリーター(クリエイター)

続いて、ジャーマン・スラッシュの雄、クリーターから、1990年発表の5thアルバムです。

正直言って初期のアルバムは、自分達の演奏技術を度外視したとてつもなく速い曲に雑な印象も感じていたのですが、5枚目の本作の頃には、随分とアルバム全体が安定した印象です。

とは言え、血管が破裂しそうなハイテンション・ヴォーカルは健在、かつクレイジーなギター・ソロもちゃんと残っています。

また、楽曲の構成はかなり凝っている印象で、目まぐるしく展開する曲、リフ、が雪崩のように繰り出されます。

リズム・チェンジしまくりです。

このアルバム以降は、安定して高品質なアルバムを発表している彼らですが、本作はターニング・ポイントとして重要だと思いますね。

1988
RELEASE FROM AGONY / DESTRUCTION
リリース・フロム・アゴニー / デストラクション

でジャーマン勢最後は、ディストラクションの1987年発表3rdアルバムです。

彼らもストレートでクレイジーなスラッシュを聴かせてくれますが、特徴はベーシスト兼ヴォーカリストのシュミーアが放つ独特な歌でしょうか。

この声は一度聴くと忘れられませんよね。

今でもメンバー・チェンジを経ながら、精力的に活動中です。

良いも悪いも、このジャケットが邪悪過ぎて、敬遠していた方もいらっしゃるでしょうか。

楽曲的に言えば、より激しい、より速いバンドは多く存在するわけですが、ジャケットから漂う怪しさは曲にもしっかり反映されていて、その不穏さは、今聞いても際立っていると思います。

今の耳で聴くと、ブラック・メタル的な解釈も出来そうですが、彼らは正真正銘スラッシュです。

1989
THE YEARS OF DECAY / OVERKILL
ザ・イヤー・オブ・ディケイ / オーバーキル

パンク・ロックからメタルへの変貌を来たし、その後スラッシュにとそのスタイルを変えていったバンドオーバーキル、彼らが1989年に発表した4thアルバムをオススメします。

オーバーキルも、ヴォーカリスト:ブリッツの「歌う」声が強烈な個性を放っています。

語っているかのように歌う彼の声は、一度聴けば忘れられないでしょ。

もちろん楽曲のクオリティも高く、このアルバムで一旦の完成形に到達した印象で、名曲多数収録です。

アルバム全体を通してバラエティに富んだ内容で、覚えやすいキャッチーなリフも多いですよ。

勢いが超気持ちいい。

1987
THE ULTRA-VIOLENCE / DEATH ANGEL
ジ・ウルトラ-ヴァイオレンス / デス・エンジェル

1987年発表のデビュー盤で、当時のメンバー平均年齢が17歳というニュースもインパクトがありました。

この音源録音時、ドラマーのアンディ・ギャレオンは14歳ってのも鉄板ネタ。

全編全パートともハイテンション・スラッシュが疾走しっぱなしの、名盤です。

演奏の粗さが目立つという事もなく、驚く程クオリティが高いのも特筆すべき点でしょうね。

後に色々のクロス・オーバーを経て独自のイメージを確立しますが、このデビュー盤の熱量は凄まじいです。

タイトル曲はなんと10分越えの大作。

必聴。

1989
ANNIHILATION PRINCUPLE / LÄÄZ ROCKIT
アニヒレーション・プリンシプル / ラーズ・ロキット

1989年発表の4thアルバムです。サンフランシスコのベイエリア勢として有名でしたが1992年に解散、2005年には復活しましたが、2008年以降作品の発表はありません。

発表したアルバムは全6枚、なかなかいい作品が揃っていまして、パワー・メタル然としたアルバム、スラッシュ然としてアルバムなど、作風も様々です。

本作は、ベイエリア・スラッシュらしい、クランチーなリフがカッコいい曲満載です。

リフがストレートでキャッチーなのも、彼らの持ち味でしょう。

ジャケが酷いイラストですが、中身は名盤です。

1989
HANDLE WITH CARE / NUCLEAR ASSAULT
ハンドル・ウィズ・ケア / ニュークリア・アサルト

1989年発表の3rdアルバムです。

初めてこのアルバムを友人に紹介してもらった時、あまりのスピード感にこれは音楽なのか?と思ってしまった過去があります。

インパクトだけはない攻撃的な楽曲群は、どれもスラッシーで疾走感が半端ないです。

とにかく、基本となるスピードが速いバンドです。

どちらかと言うと、ハードコアや、グラインドコアの雰囲気に近い味わいがありますが、スラッシュ・メタルを語る時には外せない存在です。

今思えば、スラッシュの次の展開を見据えたクロス・オーバーだったんでしょうね。

元アンスラックス在籍のベーシストであるダン・リルカは、本作の次のアルバムを最後に脱退、ブルータル ・トゥルースなどの、より直情的で過激なバンドをいくつか渡り歩いた後、2002年には再びニュークリア・アサルトに復活していますよ。

ブルータル ・トゥルースも大好きなバンドなので、いずれ紹介しようと思います。

最後に

いやー、思ったよりも長いエントリになってしまいました。

既にこの13枚をご存知の、ヘッド・バンガーズ諸氏は、どんどん僕と仲良くしてくださいませ。

もしご存じないアルバムがらあったのなら是非聴いてみてください。

名盤13選は違ったテーマでも書こうと思っていますので、乞うご期待。■■