ジャーマンでスラッシュといえば超重要な存在

今日の一曲-022

IMPOSSIBLE BRUTALITY / KREATOR

冗談みたいな本当の話、かつてスラッシュ・メタルの黎明期にこんな言葉がありました。「ジャーマン・メタル三羽烏」。演歌?いえメタル界隈の話。


ドイツ人と日本人の好みが似ている

Embed from Getty Images

つまりは当時ドイツからイキのいい個性的なバンドが3グループ、同時期に登場した、っていう事なんですね。ドイツのHR/HMは、本国は当然として何故か日本で評価されるコトが割と多いです。なんでしょうね、ゲルマン人と日本人はセンス的な意味で似通った部分があるのでしょうか。

 確かに、ジャーマン・メタルの雄「ハロウィン」の曲は、どれも初めて聴いた気がしないような、馴染みのある雰囲気があります。英語圏との言語的な距離感という意味で近似足り得たのかな、なんて思ったりもします。

 話を戻します。

 さてそんなジャーマンから飛び出したジャーマン・メタル三羽烏の内の一羽が、今回紹介するクリーターです。このバンド名なんて読むの?っていう時間がかなり長かった僕でしたが、一旦クリーターって事で落ち着いています。クリエイターって表記も見かけますね

伝統的なスラッシュ

Embed from Getty Images

クリーターはもちろんの事、この3バンドはとにかく個性的、というかアクが強いです。自分達はこの方向性の音楽に命掛けてますんで的な、暑苦しい主張が見え隠れする感じ、とでもいいましょうか。

 かなり攻撃的な(今の時代でもソコは通用する感じ)楽曲で、リスナーを振るいにかけてきます。これがめちゃくちゃカッコよかったんです。

 敢えて系統を考えると、スピーディな2ビートを基調としていたり歌メロが殆ど存在しないコトから、スレイヤーの流れを組むスラッシュ・メタルといっていいかと思います。

 ただし、リフの構成や展開の仕方が独特の個性を放っているのと、ミレの個性的なヴォーカルがバンドの色を印象付けていると思います。基本的にスピーディな曲が多いのも特徴ですね。ブラスト・ビートを多用するようなタイプの音楽ではない反面、しっかりリズムにノる事ができる楽曲であるがゆえに、リスナーとしては高速ヘッド・バンギングを求められているような印象を受けます。上滑りしないスピードと重たさ、っていう感じ。

1990年代、メタルが冬の時代

Embed from Getty Images

この時期、彼らも様々な方法論を試し模索していました。簡単にいうとスラッシュ・メタルではなくなった時期があります。このままこのジャンルは死んでいくのかなあなんて、寂しい気持ちになったのを思い出しますね。しかし、2000年頃から、その他のバンド含め、メタルの火は再燃するんです。やはり消えていなかったんですね。

 スラッシュ復帰後の彼らのアルバムは、抑圧されたフラストレーションが一気に放出されたかのような、清々しさがあります(本来このテの音楽に対して使う言葉じゃないとは思うけど)。これをやりたかったんだ!といわれている気がしますし、僕もまたこれを聴きたかったんだ!とアンサーを返していました、心の中で。

最後に

この曲はそのスラッシュ復帰後に発表された11thアルバムの2曲目に収められています。比較的おとなしめのリズムで(といっても出頭からツー・バス連打だけど)、リフの不穏な響きがドラマティックな佳曲でしょ。 しっかり頭振れよ、といわれている曲です。アンサンブルももはや構築美を感じるほどに洗練されていると思います。これからの作品も期待して待ちたいバンドです。■■