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オルタナ時代、真のロック・バンドはストーン・テンプル・パイロッツだったかも

今日の一曲-053

1994
VASOLINE / STONE TEMPLE PILOTS
バソリン / ストーン・テンプル・パイロッツ

オルタナ、グランジ勢の中では比較的後発にあたるグループながらしっかり個性を発揮していた、ストテンを紹介します。

といっても1992年デビューなんですけどね。


1994年発表の2ndアルバム「パープル」は、前作に比べると幾分憑き物が落ちたといいますか、行く宛てのない陰鬱さからやや解放された感があります。

イイ意味でいえばプロフェッショナルとしての洗練であり、意地悪ないい方をすれば大衆化したってコトでしょうか。

全米1位を獲得し勢いを増すも、この頃から既にヴォーカリスト:スコット・ウェイランドは、ドラッグの問題を抱え始めていたのだとか。

その後のアルバム制作やツアー参加の時にも、スコットの薬物問題が度々バンドの前進を妨げる事になります。

こんなにも素晴らしい才能を持って生まれたのだとしても、光と影が彼を包んでいたんでしょうかね。

このアルバムで言えば、知名度では圧倒的に「インターステイト・ラヴ・ソング」あたりが上でしょうかね、当時めっさ巷でかかってましたよね。

でも彼らのグランジーな、オルタネイティブな魅力ではこの「Vasoline」がイイ感じと思うんです。

クラシックなロックだった

なんというか、伝統的なロックの方法論に対するリスペクトを感じるんですよ、僕としては。

単音リフをメインテーマとし、2コーラス後のブリッジでグランジ然としたマイナー・コードが顔を覗かせはしますけど、構成やプレイはかなりシンプルな印象でしょ。

彼らのアルバムは総じて、過去の偉大なミュージシャンへの深い畏敬の念を感じるんですよ。

つまり、1960年代から1970年代初頭のミュージック・シーンへのリスペクトです。

そういう意味でも正にオルタネイティブだと思うんです。

スコット・ウェイランド

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音に関係のない部分でいうと、このPVでのスコットのアクションは、なんだかくねくねしていてうっすら気持ち悪いです。

当時はなんだか変な動きだなくらいにしか感じていなかったんですが、まさかこの後、スラッシュやダフ・マッケイガンとのバンドに加入するとは夢にも思っていませんでした。

バンド内での諍いを何度か経て、スーパー・グループ「ヴェルヴェット・リボルヴァー」のヴォーカリストとして参加するも、また揉めて辞めてしまいます。

2015年に48歳という若さでこの世を去ったのは、記憶に新しい残念な出来事でした。

最後に

ヴェルヴェット・リボルヴァーの曲は、いずれ紹介しようと思います。■■


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