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みんなのタッチ・ミー・アイム・シック

今日の一曲-044

TOUCH ME I’M SICK / MUDHONEY

グランジの話です。

1990年代を回想するなら、先ずこの言葉が想い浮かびますよね。

ただ、僕がこの単語を認識したのは比較的遅い方だったような気がします。

つまり、音楽のカテゴリとしてのグランジに相当する一派を指して、オルタナティブ・ロック、通称オルタナと呼んでいたからです。


「オルタナ系ねああはいはい」みたいな会話をよくしていたと記憶しています。

一般的にいうなら1991年から翌年にかけてがグランジ元年でしょうかね。

有名バンドがヒットを飛ばし華やかなメタルの空気は一瞬で消し飛んだ、という印象を持っています。

グランジ前夜の記憶

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僕はというと、音楽のジャンルや方向性についてはかなり寛大、というか鈍感な方で、世間的に廃れたものでも気にせず好きでいられたうえに、新しく流行し出したニュー・カマーでも特に抵抗感なく飲み込む事が出来るタイプです。

飲み込んだうえで気に入らないというケースもありますがというか多くの場合で気に入らないのですが、咀嚼して判断する行為そのものを楽しめるタチなんです。

つまりオルタナ、じゃなかったグランジについても、僕が元々メタル・ファンだったからといって敵視するような事はしませんでした。

むしろ、なんで今沸いてるのか?と不思議な感じがしたものでした。

と同時に、何かが生まれてジワジワと世間に浸透し始めたと思っていたらある臨界点を超えた瞬間一気に世界中に広がり大きな渦を作る様、というヤツを「これがそうかあ」と感動的に眺める事が出来ました。

なかなかエキサイティングだったなと思います。

マッドハニーとの出逢い

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さてそんな想い出はまあいいとして、マッドハニーです。

僕がこのバンドというか曲を知ったのはデビューからしばらく経っていた頃だったと思います。

友人から突然、知っていて当たり前の出来事のように「で例のマッドハニーの事なんだけどさ」的な感じで語りかけられたのがきっかけでした。

なぜそんな事を覚えているのかというと、僕が知らなかった事に対してひどく驚かれたうえにそんな事も知らないのかといわんばかりに笑われて、イラっとした事を永く根に持っていたからです(心配めさるなその友人とは長年逢ってないもののその後ちゃんと仲良かったので)。

あれ?グランジ関連のことを書こうとすると寄り道が多くなるな、なんでだろ、まいっか。

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で、じゃあ聴かせてよと奪い取ったCDが、デビュー盤の本作だったというわけです。

今でこそリマスター盤がリリースされていいますが、元の音質はまあまあひどいものでした。

というかそういう粗野な部分も含めて、表現したい世界観だったのかもしれませんね。

最初の印象は、ヘヴィで陰鬱なパンク・ロック、といった感じだった気がします。

まあそのまんまです。

ただ少なくとも1曲聴いて止める、という気分にはならなかったんですね。

で2曲目以降を聴いていくと、おや?となる。

なんかヘンなコトやってるぞと。

ハード・コア・パンクともまた違った激しさ。

特徴的なのは、やはりギターとベースの音でしょうか。

ブリブリと低音が割れまくる音像は、初めて聴いたわけではなかったけど何か印象に残るものがありました。

弾けるな重たさ。初期衝動的な音が胸に刺さってくる感じがカッコいいですよね。

みんな大好きタッチ・ミー・アイム・シック

ちなみにこのデビュー盤の1曲目「タッチ・ミー・アイム・シック」は多くのミュージシャンにカバーされています。

やはり彼らにとってもこの曲の登場は重要だったんでしょうね。

そのいくつかを紹介して終わろうと思います。

各方面のミュージシャンが、多く反応せざるを得なかったって事でしょうね。■■


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