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【厳選】’80年代末期「バンドブーム」を代表する50バンドを解説&名曲紹介(懐かCM付まとめ一覧)

ビジュアル系の夜明け

このブームにおいて、もしかしたら一番重要な要素だったのかもしれません。

そも、誰にでも通じる会話の中に「ビジュアル」という単語そのものが登場し始めたのがこの時期だったと思います。

また現在の「ヴィジュアル系」という言葉が差し示すのと同様に、音楽のジャンルそのものを定義する言葉ではありませんでしたから、バンドの方向性、楽曲のバリエーションはかなり広い範囲に広がっていました。

後のV系発展に大きく寄与したバンドが数多く存在していましたが、なんとか厳選してご紹介します。

11.BUCK-TICK(バクチク)

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  • 1985年活動開始、1987年メジャー・デビュー、現在も活動中
  • 代表曲:Sexual xxxxx!、JustJust One More Kiss、悪の華、スピード、ジュピター、and more…

厳密にはヴィジュアル系というカテゴリが当初から一般的に使われていたわけではありませんが、始祖的なバンドがこの頃に生まれていたのは間違いなく、バクチクはそんな原点バンドの一つです。

また結成から現在まで一切のメンバー・チェンジや長期間活動休止がない、稀有なグループです(メンバーが逮捕された時のみ半年間の謹慎はあった)。

日本のバンドとしては珍しい音楽性で、ゴシック・ロック、ニューウェーブ、エレクトロニカ、などなどアルバムを発表する度に音楽的アプローチの幅を広げてきました。

今井寿(Gt.)が奏でるスペーシーなギター・サウンドはバンドの特徴となっています。

Sexual xxxxx! (1987)
Just One More Kiss (1988)
悪の華 (1990)
【CM】ビクターCDian/CDioss(1988)

12.X(エックス)

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  • 1982年活動開始、1989年メジャー・デビュー、1997年解散
  • 2007年活動再開、断続的な活動を続けていたが、現在は事実上休止中
  • 代表曲:X、紅、Endless Rain、Week End、Silent Jealousy、Say Anything、and more…

ええと、説明いりますかね、Xって。

1992年、世界進出を念頭に米タイム・ワーナーと契約し、TAIJI(Ba.)の脱退及びHEATH(Ba.)の加入タイミングで、「X from Japan」と改名しました(その後X Japanに再度改名し現在に至る)。

メディア初登場時は、「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」におけるコメディ・レリーフ的扱いだった事からイロモノと勘違いされていましたが、インディーズとして発表した1stアルバム「Vanishing Vision」が1週間で初回プレス1万枚を完売します。

メジャー・デビュー後は、知名度、セールス、クオリティ総てにおいて超一流のバンドとなりましたね。

また日本のバンド、ミュージック・シーンに与えた影響は計り知れず、ヘヴィ・メタル、ヴィジュアル系、の発展に大きく貢献したと言えるでしょう(今更説明するのが恥ずかしいですね)。

またYOSHIKI(Drs.)は自身のレコードを発表する為にインディ・レーベル「エクスタシーレコーズ」を立ち上げており、同時代から後のバンド・シーンを支えた多くの人気バンドが所属しました(GLAY、LUNA SEA、YOUTHQUAKE、ZI:KILL、etc.)。

紅 (1989)
Endless Rain (1989)
X (1989)
【CM】KANEBO NFL(1990)

13.かまいたち

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  • 1985年活動開始、1990年メジャー・デビュー、1991年解散
  • その後何度かの断続的活動再開を経て、現在活動を継続中。
  • 代表曲:TOY DOLL(S)、妖怪ロック、はちゃめちゃ姫、I LOVE YOU、and more…

ビジュアル系バンドとしてかなり個性的な存在であったバンド「かまいたち」は京都のバンドです。

「はちゃめちゃ狂」というコンセプトを打ち出し、メンバーのステージ・ネームもやたらに長いなど、ライヴでの楽しさを追求していたグループで、楽曲もどこかコミカルな風合いのものが多いですね。

初期はメンバー全員が真っ赤な長髪を爆裂立てており、全員が異常に痩せていたので女性のように華奢な体躯で、見た目のインパクトが凄まじかったのを記憶しています。

またメディアに登場した際には、実にユルい雰囲気で京都弁を喋る事から、親しみやすい雰囲気を持っていた事も当時珍しいイメージでした。

楽曲はスピーディなパンク・ロックで、とにかくライブではオーディエンスが飛び跳ねまくる空間になったものです。

妖怪ロック (1986)
へのへのもへじ (1989)
【TVOP】つる姫じゃ~っ!(1990)

14.D’ERLANGER(デランジェ)

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  • 1983年活動開始、1990年メジャー・デビュー、1990年末解散、2007年活動再開、現在活動中
  • 代表曲: La Vie En Rose、Darlin’、Moon And The Memory、So…、LULLABY -1990-、and more…

ヴィジュアル系の方向性の中でも、よりダークなイメージを美的に表現する事に注力したのが彼らでしょう。

活動初期はHR/HM的なイメージの楽曲を演奏していましたが、3代目ヴォーカリストKYOの加入によって、方向転換しました。

いわゆるポップなイメージの曲は極端に少なく、独自の退廃的な美学に準じた楽曲が個性的です。

後にフォロワーを多く生み出す「ヴィジュアル系は暗い」のイメージを作った功績もさることながら、楽器隊の複雑なアンサンブルを持ち込んだ音楽性は、後続のバンドに大きな影響を与えました。

メジャー・デビューした同年末に解散をするという、アクロバティックな活動でした。

La Vie En Rose (1989)
Darlin’ (1990)
EASY MAKE EASY MAKE – 2代目Vo.DIZZY時代(1987)

15.COLOR(カラー)

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  • 1985年活動開始、1989年メジャー・デビュー、1997年解散
  • 代表曲:Sandbug Baby、Left Wing、and more…

ダイナマイト・トミー(Vo.)を要する関西のヴィジュアル系・バンドの重鎮です。

当時は「東のX、西のCOLOR」と呼ばれる程の人気を博し、強烈な存在感を放っていました。

今見ると、物凄く派手な髪なのにカッターシャツをズボン・インしているのがなんだか新鮮ですね。

ビジュアル系バンドとしては珍しく、徹底したパンク・ロックの音楽的方向性を持っており、辛辣なメッセージ性の強い歌詞に、ストレートかつスピーディな楽曲が特徴的でした。

またダイナマイト・トミーはCOLORのレコードを発表する為にインディ・レーベル「フリー・ウィル・レコード」を立ち上げ同時期のヴィジュアル系バンドが多数所属しており(かまいたち、BY-SEXUAL、幻覚アレルギー、DIR EN GREY、etc.)、「東のエクスタシー、西のフリーウィル」と並び称される一大勢力となり、現在もヴィジュアル系レーベルの最大手として DIR EN GREY の世界展開を爆進中です。

Sandbag Baby(1988)
Left Wing (1988)
Bump Of Madness (1990)

16.AURA(オーラ)

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  • 1986年活動開始、1989年メジャーデビュー、1992年解散
  • 2006年活動再開した
  • 代表曲:ドリーミングナウ、愛・オーランド、and more…

原宿ホコ天で活動を開始し、Xと同じくデビュー前から 「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」 や「三宅裕司のいかすバンド天国」に出演し、存在感をアピールしていました。

とにかく一度みたら確実に覚えてしまうヴィジュアル(一人ずつキーカラーが決まっている)で、ヴィジュアル系における明るくハッピーなイメージの先駆者でした。

ステージ・ネームも全員コミカルで、メディア露出時もテンションが高く、「ビジュアル=怖そうor暗そう」という印象をガラリを変えた希少種です。

ドリーミングナウ (1989)
愛・オーランド (1990)
【TVED】よみうりテレビ・日本テレビ系アニメ「シティーハンター’91」(1991)

17.JUSTY-NASTY(ジャスティ・ナスティ)

information

  • 1987年活動開始、1989年メジャー・デビュー、1995年解散
  • 2015年活動再開、現在活動中
  • 代表曲:JEALOUSY、ムーンダストに抱かれて、PLASTIC ROMANTIC、and more…

’80年代後期バンド・ブームという時代を象徴していたグループといえるかもしれません。

最初期はメイクをしていない時期もあったのですが、メイクを施した頃から女性ファンの人気が爆発し動員を増やしたバンドです。

この女性人気獲得という要素が’80年代後期バンド・ブームの大きな必須条件であり特徴だったのは間違いないでしょう。

ジャスナスは正に時代の要求をとらえて拡大したグループでした。

ジェラシー (1990)
ムーンダストに抱かれて(1991)

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