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BABYMETALを絶賛したロブ・ゾンビの事をおさらいしておきたいよな

みなさんご存知ですか、ロブ・ゾンビというアーティスト。

僕はかなり以前から注目していて大好きです。

ミュージシャンとしても映画監督としても、大いにリスペクトしています。

若いリスナー、非メタルリスナーの為にロブ・ゾンビがどんなおっさんなのか紹介してみようと思いますよ。

ではいざ。

キャリアのスタートはWhite Zombie

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ホワイト・ゾンビ(White Zombie)は、アメリカ合衆国のヘヴィメタルバンド。1985年にニューヨークにて結成され、1998年の解散までに4枚のスタジオ・アルバムを発表した。バンド名の由来は、1932年に公開されたベラ・ルゴシ主演のゾンビ・ホラー映画『恐怖城(White Zombie)』から。1994年にパンテラのオープニング・アクトとして、来日公演を行っている。フロントマンのロブ・ゾンビは、ソロミュージシャンだけでなく、映画監督やマルチタレントなどをこなしている。

ホワイト・ゾンビ (バンド) – Wikipedia

世に飛び出した最初は、バンドのフロントマンでした。

その名も「ホワイト・ゾンビ」です。

アルバムは4枚発表していて、その内いわゆるメジャー盤は2枚です。

ドチラもCDで持っていますが、なかなか愛聴していました。

1992
La Sexorcisto: Devil Music Volume One / White Zombie
ラ・セクソシスト:デビル・ミュージック・ヴォリューム・ワン / ホワイト・ゾンビ

もう見るからにイロモノ感が溢れるジャケットです。

僕も最初は正直ナメていました。

あとで知りますが、ロブ・ゾンビは芸術系の学校を卒業しています。

古いホラー映画趣味が高じて、こういうビジュアル・イメージを意図的に演出していたんですね。

そもそもホワイト・ゾンビというバンド名も、古いホラー映画からの引用だったりします。

まあつまり、マニアックな男なんです。

で音楽性はどんな感じだったのか。その疑問には良いテキストがあるので紹介しましょう。

この2曲が、当時結構MTVなんかでかかっていました。

ベーシストの女性がカッコイイんで気になってアルバムを買ったワケですが、曲は全編大っ体こんな感じですw。

いやこれは悪い意味ではなく、このジワジワくる味わいがたまらんつー話です。

実際、アメリカでは結構売れまして、ミニオンセラーのスマッシュヒットとなります。

映画の演出めいたアルバムの構成や当時としては珍しい「踊れるメタル」として受け入れられたんですね。

で続くメジャー2ndは3年後の1995年に発表されます。

1995
Astro-Creep: 2000 – Songs of Love, Destruction and Other Synthetic Delusions of the Electric Head / White Zombie
アストロ-クリープ:2000 – ソングス・オブ・ラブ,デストラクション・アンド・アザー・シンセティック・デリュージョンズ・オブ・ザ・エレクトリック-ヘッド / ホワイト・ゾンビ

ドラムのメンバーチェンジがありまして、ジョン・テンペスタ が加入します。

この名前に聞き覚えがある方も多いと思いますが、元エクソダス、元テスタメント、という経歴の持ち主でしてつまりメタル界隈では有名だったんですね。

その事もうっすら追い風となったかどうかは分かりませんが、このアルバムはむっさ売れました。

前作を凌ぐ250万枚超えです!

芸風は変わらないまま、ちゃんとクオリティが上がっていますよね。

踊れる感も更にマシマシです。

ロブの声があまり真剣になり過ぎていないのもポイントでして、血管がキレそうなほど力んで叫ぶといったスタンスが、ダサいと評価されてしまいがちな時代背景でもあったんですね。

この半分フザけているかのようなアティテュードと歌い方、アルバムアートワークが、当時の感覚にマッチしたといえそうです。

僕も、この2ndが大好きでした。

もう単純にカッコイイし、デジタルも使うには使っていますが、メタルの魂が根底に流れている感じもして嫌味じゃなかったし。

そして更に3年後、ロブは遂にソロ・アルバムを発表します。でこれがまた売れちゃったんですよねー。

ソロキャリアで爆発

もうむっさ売れまして、このアルバムでロブ・ゾンビを知った人も多いはずです。

このアルバムを着火点として、あれよあれよと時の人になっていくロブ。

もうこうなるとバンドの存在意義は失われるのは至極当然だったんでしょう。

1stソロアルバムの発表と共にホワイト・ゾンビは解散となってしまいました。

1998
Hellbilly Deluxe / ROB ZOMBIE
ヘルビリ-・デラックス / ロブ・ゾンビ

遂に300万枚超えです。

これってすごい事で、どれくらい凄いかっていうと、国内アーティストでいえばMr.Children『BOLERO』、globe『FACES PLACES』、安室奈美恵『SWEET 19 BLUES』あたりの売上とかです。

あ、伝わってますかね、凄いってコト。

とにかくこのアルバムで一気に市民権を得た彼の音楽は多方面に漏れ出て行きます。

一番有名なところでは映画「マトリックス」(1999)で採用された「Dragula」でしょうかね。

この快進撃はとどまるところを知らず、出すアルバム出すアルバム、次々とビルボードにチャートインします。

 こうなるともう死にませんね(本アルバムはビルボードのアルバム・チャート・トップ200初登場5位!)。

映画監督としての腕前

ホワイト・ゾンビ時代から、PVの監督を自ら担当するなど映像方面での活躍もあったわけですが、遂に長編映画監督という形で結実します。

それが処女作「House of 1000 Corpses(邦題:マーダー・ライド・ショー)」です。

2003
House of 1000 Corpses
マーダー・ライド・ショー

それまでのロブが創ってきた映像を、そのまま長編映画にしたような作風です。

まあつまり、古いエクスプロイテーション映画へのオマージュに溢れた、マニア受けする作品といえるんじゃないでしょうか。

これは本人もそう意図したものでしょう。

僕もDVDを買って観ました。

内容はまーまーでしたw。

ただキャラクタの造形や人格設定などは「判ってるなコイツ」と思わせる演出が垣間見え、今後の作品への期待感を煽られるものであったのは間違いありません。

そして続く監督2作目にあたる続編「The Devil’s Rejects(マーダー・ライド・ショー2)」で彼の監督としての手腕が大爆発します。

2005
The Devil’s Rejects
マーダー・ライド・ショー2

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この作品、日本での興業は全然振るわなかったのですが、僕は超名作だと思っています。

ちなみに、僕の映画生涯ランキング2位です。

物語的には前作のまんま続きなのですが、映画のフォーマットがまるで違います。

前作がB級ホラー・テイストだったのに対し、本作は70年代のアメリカン・ニュー・シネマへのオマージュに溢れた、極悪ロード・ムービーなんです。

これがもう、どうしようもなく非人道的なキャラクタ達の暴虐なのに、何故か観終わった後に不思議な感動が残るんですよ。

とにかく超オススメです。

1作目を観なくても全然イケる内容なので、この作品だけでもご覧になられる事を強く強くオススメします。

この作品を観て彼の監督としての力量を見直し、信頼するようになりました。

天はいくつ彼に才能を与えるつもりなんでしょうか。

ちなみに1作目、2作目ともに登場する殺戮家族の長女「ベイビー」を演じるのはロブの奥さんです。

むっさ綺麗やんけ。

最後に

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取り敢えず駆け足でロブ・ゾンビの事を紹介してみました。

この後のキャリアも素晴らしくて、アルバムもイイし映画もイイです。

またいずれソチラも紹介してみようかなと思います。■■

こんな多才でぶっ飛んだ事をしでかして来たアーティストが、BABYMETALを観て「あんなもの観たことない」と評したのですから、こんな賛辞は他にありません。
最高の褒め言葉として受け取っていいと思います。
時代に風穴を開ける寵児には、同じくソレが出来る誰かの事も判るって事なんでしょう。