ブレイクは逃したけど、巡り巡ってTHIN LIZZYで歌っています

今日の一曲-032

THE JONESTOWN MIND / THE ALMIGHTY

このバンドも、実力に応じた正当評価を得られなかったバンドの一つだと思います。

「ジ・オールマイティ」、今思えばどうしてブレイクしなかったのかまったく理解できません。

敢えていうならちょっとだけ時代が早かったんでしょうか。


パンキッシュでストレートな楽曲に、メタル然とした硬質な音像が絡みつく、脳内麻薬不可避のバンドだ、と思っていたんですけどもね。

1993年発表の名盤、3rdアルバム「パワートリッピン」で素晴らしいクオリティに達した後の、1994年発表の4th「クランク」に収められていたのがこの曲です。

90年代初頭といえば世間はグランジ旋風が吹き荒れる中、メタル界隈ではパンテラなどのバンドがビルボードにランク・インするなどして、モダン・ヘヴィネス、グルーヴ・メタルという新しい潮流を生み出していました。

そんな中にあって、ジ・オールマイティが売れない理由などなかったはずだったのに。だのに消えていきました。

時代と添い遂げる難しさ

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確かに、モダン・ヘヴィネスへの急接近を達成した前作の直後の割には、見た目はグランジ然とした風貌になっていましたし、迂闊なグランジへの歩み寄りが結果的にどっちつかずの印象をファンに与えてしまい、「ジ・オールマイティよ、お前もか」という評価がなかったわけでもないんでしょう。

ヴォーカルのキュートな男性、リッキー・ウォリックも前作のPVではカッコいい長髪だったんです。

嗚呼でもでも。

いいじゃん、時代が要求していたんだからさ。

彼等だって生きるか死ぬかの決断を下していたんですよ、きっと。リッキーの声めちゃいいじゃん、みんな聴いてくれよな、もう。

当時僕は必死になって周りの友人たちに布教して回ったものだったのですが、僕一人の力ではどうする事もできませんでした、残念ながら、本当に残念。

リッキーはバンド解散後もソロ名義のアルバムを発表するなどして精力的に音楽活動を続けていたのだけど、「パワートリッピン」以上の成功に繋がるものは遂に生まれていません。

僕は地道に追いかけているんですけどね。

今でもアルバムを発表し続けていますから、いずれ紹介しましょう。

2000年代に入ってからも2回、ジ・オールマイティとしての活動を復活させていましたが、パーマネントなプロジェクトにはなりませんでした。

こうも残念な事が繰り返されると、僕が応援していたから上手くいかないんじゃないかという加害妄想まで沸き起こります。

あ、冗談です。


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2010年からは、リッキーはなんと、シン・リジィのヴォーカルとして歌っています。

スコット・ゴーハムのギターと、スコット・トラヴィスのドラムに乗せて、リッキーがシン・リジィの名曲を歌う。

もう何が何だか、ではあります。

いや、でも贅沢はいうまい、彼の声が聴けるだけでも僕は嬉しい。

たとえバンド名が違っていても。■■