限界ギリのヘッド・バンギングならこの曲じゃない?
今日の一曲-038
ARISE / SEPULTURA
以前にも紹介したセパルトゥラの最初のヒット・アルバムからリーダー・トラックのこの曲を紹介してみます。
このアルバムは1991年発表の4thで、バンドとしての音楽的方向がもうスラッシュ方面にカッチリ固まった状態での制作だった事もあってか、全3作に比べて格段に完成度があがった印象です。
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事実、チャートでの結果もバンド史上最高となり、スラッシュ界隈にその名を轟かせました。
5th以降はより内発的な、より民族的な要素を取り入れる方向に向かっていったのは、前に紹介した通りです。
4thアルバム「アライズ」は、スラッシュ・メタルというカテゴライズにおいて彼らの最高傑作だと思います。
ブラストのチョイ手前がイイ
そのタイトル・トラック「アライズ」は直情的なスラッシュの香りを発散する名曲だと思います。
ヴォーカルに音程はほぼなく、吐き捨てる感じのスタイルですね。
とにかくスピーディで、頭を振れるギリギリの速さだと思うんですよね。
これ以上速くなるとブラスト・ビートになってしまって、そうなると音の壁のような存在になるのでチズムに合わせて「ノる」っていうのとは違った楽しみ方になるんです。
僕はこの、ギリギリ「ノる」事が可能なスピード感というのが大好きなんです。
ブラスト・ビートで浮遊感に身を委ねるのとはまた違った心地よさがあるっつーかね。
Embed from Getty Imagesマックスはいわゆる「器用なタイプのヴォーカリスト」ではないので、ヴォーカル・スタイルはシンプルで超ストレートです。
初期はデス・メタルやブラック・メタルにカテゴライズされていたりもしたのですが、僕としては彼らはスラッシュ・メタルの後期継承者だと思うんですよね。
後のバンドで若いのにスラッシュを演奏するバンドもいて頼もしいわけですが、どちらかというとリバイバル的な意味合いを強く感じますね。
一連の流れの中で自然にスラッシュの方向に向かったのは、セパルトゥラあたりが最後じゃないかなーと。
音楽シーンは一旦エクストリームな方向に突き進んで先鋭化した後、形を変えながらややキャッチーなベクトルに向かい、再度別軸の先鋭化に向かう、というのは昔から繰り返し起こったエンタテインメントの生理なんだと思います。
だから僕としては「最後のスラッシュ」的な意味合いでこのアルバムを評価しています。
最後に
どうでもいい話ですけど、このジャケットは聴く人を遠ざけているなって当時から思っていました。
ゲテモノのデス・メタルかなって思うでしょ、こんなの見せられたら。
録音状態が酷いグロテスクなグラインド・コアなんだろうなあって思いながら手に取ったのを今でも覚えていますね。
まあそれを買った僕も僕ですが、結果的にいい作品に出合えたからよかったよね。
僕はそうやって、ついつい知らないバンドに手を出してはハズレを引きまくっていた。
苦い思い出だわ。■■
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