【厳選】メタル・リスナー御用達!メタル系アルバム・カバーを創ったアーティスト13選
- 1. Pushead(Brian Schroeder)
パスヘッド(ブライアン・シュローダー) - 2. Joe Petagno
ジョー・ペタグノ - 3. Hugh Syme
ヒュー・サイム - 4. Joachim Luetke
ヨアヒム・レトケ - 5. Bob Defrin
ボブ・デフリン - 6. Andreas Marschall
アンドレアス・マーシャル - 7. Niklas Sundin
ニクラス・スンディン - 8. Andie Airfix
アンディ・エアフィックス - 9. Travis Smith
トラヴィス・スミス - 10. Ken Kelly
ケン・ケリー - 11. Jean-Emmanuel Simoulin(Valnoir)
ジャン・エマニュエル・シムーリン(ヴァルノワール) - 12. Michael Whelan
マイケル・ウィーラン - 13. Storm Thorgerson
ストーム・ソーガソン - 14. 最後に
メタル・ミュージックの魅力はとてもヒトコトでは語れない程数多く存在していますが、その内の一つは、アルバム・ジャケットのアート・ワークじゃないでしょうか。
様々なジャンルがある中で、HR/HM系のジャケットは、独特の魅力を放っている事が多い気がするのですが、そんなジャケットのアート・ワークを描く画家やデザイナーに焦点を当てて書いてみようと思います。
「え、あのジャケット描いた人が、このアルバムでも描いてたの!?」
そんな驚きをきっと感じていただけるかと思います。
Pushead(Brian Schroeder)
パスヘッド(ブライアン・シュローダー)
- パスヘッドとして知られるブライアンシュローダーはアメリカのアーティスト兼、レコードレーベルのオーナー兼、ハードコアパンク・バンドのシンガーという、マルチな人物
- 彼はバンド「セプティック・デス」のシンガーとして1980年代から活動を開始、その後数々のバンドのジャケット・カバー・アートを担当、大きな評価を得ている
- メタリカ、ミスフィッツ、ドクター・ドレー、トラヴィス・バーカー、ロケット・フロム・ザ・クリプト、クール・キース、ネクロス、プロング、ザ・デストラクターズ、エクスプロイテッド、ストーム・トゥルーパーズ・オブ・デス、トラビスバーカー、などのアートが有名
- パスヘッドのスタイルは風化した頭蓋骨の細密画がもっとも有名で、様々なカバー・アートでモチーフとして登場している
- 1980年代から1990年代初頭にかけて、スケートボード雑誌のアーティストも務めており、2005年12月17日にはナイキSBから限定版のスニーカーが世界中でリリースされている
まあ先ずは、メタル界の超売れっ子イラストレーター、パスヘッド兄貴を押さえておきましょうか。
彼の絵は、メタル・リスナーなら必ず何処かで目にしているんじゃないでしょうか。
意外に知られていないのは、メタリカ4th「…アンド・ジャスティス・フォー・オール」の女神像イラストも彼の手によるものなんですよ。
その他、「クイーンズ・ライチ」から日本のミクスチャ・バンド「ココバット」など、活動の幅は広く、カッコいい髑髏と言えばパスヘッド、って感じ覚えてもらってノー・プロブレムです。
筆者もパスヘッド・イラストのメタリカTシャツ着てました(ジェイソンがよくライヴで着てたのとお揃い♪)。
Joe Petagno
ジョー・ペタグノ
- ジョー・ペタグノは、レッド・ツェッペリン、ナザレ、ブラック・オーク・アーカンサス、スウィート、ホークウインド、モトルヘッド、ロイ・ハーパー、マルドゥク、バルサゴスなどのバンドのアルバム・カバー・アート制作で知られるアメリカ人アーティスト
- 1975年にモーター・ヘッドのレミーに会う前にヒプノシスと協力し、「ウォーピッグ」デザインし、モーター・ヘッドのアルバムとシングルスリーブ・カバーの大部分をデザインした(ペタグノ自身は、ウォーピッグをバスタード(またはリトルバスタード)と呼んでいた
- SF小説の表紙、特にレイ・ブラッドベリのシルバー・ローカスト(火星年代記)のコーギーSFコレクター・ライブラリ版でも知られている
- 非HR/HM系のアルバム・カバーでも幅広く活躍
活動の歴史が永く、しかし未だにパワーが衰える事なく、それどころか加速しているんじゃないかと思わされるのが、ジョー・ペタグノ御大。
彼の最も有名なアート・ワークといえば、なんと言ってもモーターヘッドの、ウォーピッグを配したジャケット群でしょう。
一度見たら忘れられない、凄まじいインパクトを持ったジャケットの数々は、モーターヘッドのイメージと一心同体だったとさえ言えるんじゃないでしょうか。
その他も、邪悪で熱量の高いアートが満載で、其々が見応え充分の迫力に溢れています。
意外に、プリティ・メイズのアートなんかも担当していたんですね。
彼のアートには、尖ったモノに対する異様なまでのコダワリを感じます。
Hugh Syme
ヒュー・サイム
- ヒュー・サイムはあるカナダのグラフィック・アーティスト
- 彼はミュージシャンでもあり、キーボードプレーヤーとしてラッシュのいくつかの曲で演奏している
- 1975年の「Caress of Steel」以来のラッシュのアルバム・カバー・アートのすべてを担当、その他にもメガデス、スティクス、フェイツ・ウォーニング、ホワイト・スネイク、クイーンズ、エアロスミス、ボン・ジョヴィ、ドリーム・シアターなど、名だたるアーティストのカバー・アートを担当している
- 彼のクライアントは、Geffen Records、EMI Records、Mercury Records、RCA Records、Capitol Records、Sony Music、Atlantic Records、Warner Bros. Records、A&MRecordsなどの主要なレコード会社が名を連ねる
もう、超有名な名盤が列挙され過ぎて、あれもこれもあなたでしたかー状態。
HR/HM界クール・デザイン部門の巨人です。
ラッシュのアルバム・アートを長年担当しつつ、ドリーム・シアターも担当しているなど、ミュージシャン側からの信頼も厚いんだろうなと想像します。
どのアートも、物語性を感じさせるようなスタイリッシュな印象でまとめられており、パッと見で忘れられないような作品が多いなと思います。
サーペンスアルバスも、ゲット・ア・グリップも、カウントダウン・トゥ・エクスティンクションも、ニュー・ジャージーも、ムーヴィング・ピクチャも、チェリー・パイも、全て同じアーティストの手に寄るものだなんて、超売れっ子過ぎて笑ってしまいますな。
筆者としては、一連のドリーム・シアターのアートが大好きですね。
Joachim Luetke
ヨアヒム・レトケ
- ドイツのクロス・メディア・アーティストで主に、アーク・エネミー、ディム・ボルギル、クリーター、マリリン・マンソン、メシュガー、ソポール・アテルヌス、アンサンブル・オブ・シャドウズ・アンド・レイジなどのバンドのアートワークで知られる
- 書籍も出版されており、HRギーガーの芸術と比較される事が多い
- 70年代後半にスイスでグラフィック・デザインを学び、オーストリアのウィーンにあるアカデミー・オブ・ファイン・アーツで技術を向上
- 彼のメンターは、ファンタスティック・リアリズムの作家ルドルフ・ハウズナー
もうメタル・リスナー(とりわけエクストリームな方面)の、メタル・イメージの視覚化において、彼のアートは大きく貢献し、イメージを確立させたと言えるんじゃないでしょうか。
HR/HM界暗黒部門の巨人といえば、ヨアヒム・レトケ一択でしょう。
ダークでイメージを基調に、退廃的な金属質のテクスチャを多用する作風は、独特の狂気を表現しており、強烈な個性となっています。
Bob Defrin
ボブ・デフリン
- アメリカ、アトランティックレコードのアートディレクター、デザイナー
- 彼はBob Defrin Designの経営者でもある
- ロックやメタル・バンドのアルバム・カバーで多数の仕事をのこしている
オンライン上に情報は少ないのですが、超有名なカバー・アートを多数手がけたデザイナ。
HR/HMリスナーで彼の仕事を目にしていない人は恐らく一人も居ないでしょう。
プロフェッショナルのデザイナとして、様々な要求にも対応しており、パット見ただけで彼の仕事だと気づくのは難しいのですが、どれもそのミュージシャンの良さ、その当時のバンド・イメージを見事に表現しています。
パンテラのカバーは、最高の仕事ですね。
Andreas Marschall
アンドレアス・マーシャル
- 1961年、ドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州カールスルーエ生まれ、両親は画家や芸術家といった家庭環境で育つ。
- 1980年代初頭に漫画家として活動を始め、映画のポスターや本などのイラストレーターとして活躍する中、ドイツ国内のロック・アーティストを中心にアルバム・カバー・アートを手掛けるようになり知名度を広めた
- アートデザイナーの傍ら、1980年代末頃からTVや映像業界に進出、ビデオ・クリップ制作の映像ディレクターなどを兼業
- 1990年代には脚本や短編映画の監督も務め、2004年に初めて長編のホラー映画を制作
- マーシャルのイラストは、左右対称に背景画を描くのが特徴で、ファンタジックな世界観やサタニックなイメージが多い
彼はブラインド・ガーディアンのカバーのように、ヒロイックなファンタジー世界がベースとなっている作品が得意技で、ダークな世界観のアートでも色彩が美しく、印象が悲愴になり過ぎないのが個性でしょう。
この人のアートも、お世話になっている方が多いはず。
映像方面の活動でも才能を発揮するなど、マルチな才人ですね。
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