【レフト・ビハインド / スリップノット】2000年代メタルを語るなら外せないブルータリティ

Left Behind from Iowa / SLIPKNOT (2001)

さて、商業的ブルータリティの金字塔を紹介しますよ。

2000年代以降のメタル界隈を語る上でどうしても外せないのが彼らスリップノットです。


メジャーデビューはギリギリ1999年なんですが、2000年代以降のヘヴィ・メタル・シーンは、正にスリップノットによって切り開かれたといっていいと思います。

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こんなにヘヴィでノイジーな音楽がメインストリーム化するなんて、誰が想像していたでしょうか。

かつてレッド・ツェッペリンやディープ・パープルなどの先駆者たちがそうだったように、僕達リスナーが想像さえできないような大改革を、彼らは1999年に起こしてしまったわけです。


スリップノット登場以前に、こうした(ここまでの)エクストリーム・ミュージックがチャート上位に食い込むコトなんてただの一度もありませんでした。

とんでもないクオリティを維持していたグループは数多く存在していましたけど、ここまでセールス的な意味での大成功は初めてだったと記憶しています。

これがまた一般的なリスナーに歩み寄ったようなヌルい内容であれば、商業的作戦の勝利、マーケティングの勝利といえたのでしょうけど、そんなコトは全然なかったんです。

アルバムに封入されているブルータリティは本物。


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そんな衝撃のデビュー盤の次に発表されたのが歴史的名盤となった2ndアルバム「アイオワ」です。

この作品は本当にヤバい(←頭悪い)でしょ。

身体中の血液を逆流させるには充分過ぎる程のエネルギーを内包したアルバムだと思います。

そしてこのアルバムでスリップノットは自分達がまごうことなき本物であるコトを証明しました。

デビュー盤はまぐれではなかったってコトですね。

知らない人にしてみれば、ただただやかましいだけで音楽性のカケラも感じられない騒音、に聴こえるんでしょうか。

ちょっと待って、もしかしたら新しい扉がほんの少しだけ開かれるかもしれないから最後まで聴いてみて。

PVを観てもらえれば判ると思いますが、このバンドは9人の大所帯です。

そして全員が禍々しいマスクを被っています。

彼ら、PVだけじゃなくLIVEでも全員マスクを被ったままなんですよ。

統一されたツナギを着てマスクを被った男達が、自分の体と精神を削り取りながら音楽を表現しています。

心の奥の柔らかな部分に鉛筆を突き刺されるような感覚。


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アルバムを発表する度に、スクリーミング・マッド・ジョージ特性のマスクが全員新調されるルール(?)で、それもまた新作を楽しみにする要素の一つ。

彼らは音楽だけにとどまらず、あらゆる手段でエンタテインメントを体現しています。

かつてキッスがメイクをしていたように、ロックやメタルが本来的に持っている怪しいエンタテインメント性をこんなにも発散しているバンドは、そうはいないと思いませんか。

メンバーの何人かは既に離脱していたり死去していたりします。

現メンバーも別プロジェクト、別バンドでも活動をしていてその時はマスクを被っていないので、気になったら探してみてください。

みんなカッコいいんだ。■■